5代目☆AIUを広め隊 2021!

全国の皆さんこんにちは‼ パンフレットやホームページなどでは伝えきれないAIUの魅力を、生徒の視点から見て発信する学生団体ー それが、AIUを広め隊です‼ 今年度でこのブログも5代目となりました‼ 年を重ねるごとにさらに魅力を増していく、今全国の中で大注目の大学、AIUこと国際教養大学って何?と疑問に思っているそこのあなた‼‼‼ 愉快で個性的な隊員たちが、そんなあなたのためにブログを書いちゃいます☆ You should be reading!!

わっぱの留学in チェコ ~春学期まとめ~

Ahoj ! お久しぶりです!今年2月からチェコのブルノに留学中のわっぱです。3か月ほどブログを放置していましたが、2週間前に期末試験も終わり、まだ課題はあるものの一応夏休みに入ったので、今学期を振り返った記事を投稿します。写真も交えながらにするので、息抜きに読んでもらえれば嬉しいです。

ヨーロッパ諸国の中では、まだまだマイナーなチェコですが、めっちゃいい所なので、留学先や旅行先として希望してくれる人が増えてほしい!ということで、チェコの魅力をひたすら語ります。(笑) 相変わらず長いです。(笑)

街の紹介や志望動機は過去の記事に書いてあるので、興味のある方はそちらも併せてどうぞ。

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お城から眺めるブルノの街並み

 

 ① 留学先の大学紹介

チェコ第2の都市、ブルノにあるマサリク大学です!今年で創立100周年を迎えるチェコで2番目の規模を誇る、9学部からなる総合大学です。留学生は、書類上、専攻する学部を選択しますが、基本的に医学部以外のすべての授業を受けることが出来ます。キャンパス間の移動が発生するのが難点ですが、ブルノはそこまで大きな街でなく、中心部は徒歩で移動できますし、交通網も秋田より断然発達しているので大丈夫です。僕は、社会学部に所属しつつ、今学期は、映画学の授業等も履修していました。

ヨーロッパでは、ERASMUSというEU域内の大学間での交換留学制度(EUから双方の大学に助成金が出るため、実質無料)があるため、留学生の数は非常に多いです。ヨーロッパからの学生がやはり大多数ですが、その他にもアメリカやアジア、中東などからの学生もいるので国際色豊かです。また、留学生を受け入れるシステムが出来上がっているので、サポート体制が万全です。地元の学生がバディーというお世話係になってくれたり、ESNという国際交流団体がオリエンテーション中のお手伝いやイベントを企画してくれたりします。最初は、歓迎ぶりが予想以上に手厚く、逆に戸惑ってしまったくらいです。こんなことを言ってしまうとダメかもしれませんが、留学生へのサポートぶりはAIUより行き届いている印象を受けました。

② 授業紹介

マサリク大学は総合大学のため、開講されている授業が多岐にわたり、選択肢が豊富です。特にAIUでは開講数が少ないヨーロッパに関する授業が多いため、欧州政治や移民政策に興味のある僕にとっては万々歳な学習環境です。また、教授もその道のエキスパートかつ親切な人が多いですし、各学部ごとの図書館の蔵書数も多いので、知的好奇心を満たすのにはもってこいです。

僕は今学期、6つの授業を履修し、ヨーロッパの単位システムで39単位分、AIUに変換すると19単位分になります。単位互換システムが2:1のため、単位数を2で割らないといけないのはちょっと損した気分。AIUにいる時、またはそれ以上にちゃんと勉強したのに…。

授業は、基本的に週1回で、授業時間は授業によってまちまちです。一番多かったのは、1時間半~2時間授業ですが、教授によったら30分以上早く切り上げてしまう人も多いです。そのため、実質1時間半授業が多い気がします。

授業スタイルも教授によりけりで、レクチャー形式からディスカッション形式まで様々。あと、フィールドトリップと称して様々な施設に訪れる機会があったのも貴重な体験でした。中欧史の授業では、ブルノの近代建築を巡るツアーがあったり、移民の授業では、移民管理センターという普段は見学できない政府施設を特別に見学させてもらいました。

評価は、基本的に中間試験(授業によってはなし)と期末試験または試験に準ずるペーパー、それに加えて毎週のエッセイ課題等を総合して決まります。出欠は取らない授業が多く、そのためか出席率はけっこう悪かったです。みんな気が向いたら授業に出る感じで、20分以上の遅刻はざらにあります。教授も全然気にしていない感じでしたが、ある授業の期末エッセイの評価が返された際、「毎回授業に興味をもって出席してくれてありがとう」と書かれており、そのおかげか中間試験でBだったものの、最終成績はAをもらえたので、真面目に皆勤した方が印象はいいと思います。もう1つの授業でも、期末試験前に当初は予定になかった「Participation point」と称して、10点のボーナスポイントが入ったりしたので、評価基準には入っていなくても、なんだかんだ教授はチェックしているものです。(笑)

試験は、論述がメインで、選択式問題はありませんでした。歴史でも、キーワードが提示されて「この人物や出来事について知っていることを述べなさい」という形式でした。ちなみにこのテスト、試験範囲がスライド350枚分で、文字通り死ぬ気で頭に叩き込みました。ただ、評価は思ったより緩めで、取り組み方や努力を認めてくれる教授が多い印象です。また、「試験中に食べてね~」と袋一杯のチョコレートを試験前に配りだす粋な先生もいました。(笑)

AIU生は、普段から英語で授業を受けているので、あまりいつもと変わらない姿勢で授業に臨めると思います。

③ 住んでみて分かったチェコの良い点

・ヨーロッパ基準だと、仕事がきちんとしていて、時間に正確

これは、海外では非常に重要なポイントです。仕事の進み具合が非常に遅く、人も交通機関も時間にルーズだと悪名高いヨーロッパですが、そんな中チェコはかなりの優等生。公的機関の作業スピードが意外と速く、それなりに正確ですし、トラムや電車も時間通りに来ます。遅れても数分なので、「お客様と接触」して頻繁に遅れる日本の某元国鉄より断然優秀だと思います。(笑)

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時間を守るブルノのトラム

・見た目は怖いけど、意外と親切なチェコ

一般的にチェコ人は不愛想で怖いという印象をもたれがちです。これには元々共産主義国家であり、隣人ですら信用できない社会が数十年間続いたという背景もあるらしいです。しかし、住んでみた印象としては、これはかなり見かけ倒しで、意外と親切な人が多いです。チェコ語しか通じない環境で困っていると近くにいた人が手伝ってくれたり、それまで不愛想だった店員さんが、こちらからチェコ語で礼儀正しく挨拶した途端満面の笑みになったり。あと、僕はおばちゃん受け(?)がいいのか、僕の時だけ態度が急変して、めちゃくちゃ親切に、笑顔で接してくれるおばちゃん係員が多いです。(笑)

・文化レベルの高さ

芸術というと、フランスやイタリアを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、実はチェコもかなりの文化大国!そして、その芸術にお手頃に触れられるというのが素晴らしい点です。ブルノにも、国立劇場があり、オペラやバレエが、学生だと前売り券は定価の半額(相場は1000円~2000円台)、当日券は一律250円ほどで鑑賞可能です。舞台芸術が大好きな僕は、安いのをいいことに毎週劇場に通いつめ、今学期だけで20回ほど観劇しました。これだけ観て、支出総額は1万6000円ほどなので、日本で観るより断然お得。また、子供を連れてきている人も多く、小さい頃から本格的な芸術に触れる環境が整っていることに感動しました。

ブルノから1時間半のところに音楽の都ウィーンがあるので、休みを利用してウィーンに遠征することも可能。僕も、留学中に3回はウィーンに音楽鑑賞に行く予定で、もはやウィーンが庭と化しつつあります。(笑)

芸術に興味がある方には、自信をもっておすすめできる国です。

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19世紀に建てられた国立劇場内部

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バレエ「白鳥の湖」の公演後

・学生に優しい

ヨーロッパ諸国は、学割が充実していることで知られていますが、その中でもチェコのシステムはダントツにいいです!交通費が非常に安く、ブルノの公共交通機関乗り放題の定期券が1年間で1万円ほど、ブルノからプラハまでは100円ほどでバス移動が可能です。上述した劇場のチケットもそうですし、美術館や博物館もほぼ全て割引になります。このシステムに慣れてしまうと、日本は学生にあまり優しくない社会だと感じます。

・物価が安い

共産主義国家ということもあり、物価はヨーロッパの中でもかなり安いです。特に食料品が全般的に安く、パンが10円~100円、野菜は1㎏で100円~400円、水1本20円くらいが目安です。最近は、賃金の上昇や史上最低水準の失業率等もあり、物価が上がってきていますが、それでも西欧諸国よりお金を使わずに済みます。経済的に心配のある方でも、安心して暮らせる国だと思います。(笑)僕は、月15万円の給付型留学奨学金を受給しているのですが、この半分くらいで十分生活ができるので、残りは旅行代に回しています。ただ、この価格に慣れてしまうと、他の国に行ったときに、何もかも高く感じられてしまうのが難点。バスで1時間半のウィーンに行っただけで、あらゆるものが高額に感じます。今後予定しているロンドンとイタリアに至ってはおそらく地獄。

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安すぎてビビるブルノのスーパー。半額商品も続出します。

④ チェコのちょっと困った点

・肝心なことがチェコ語オンリー

チェコ人の中には英語を流暢に話せる人も多く、街中では英語で乗り切れるシチュエーションも多いのですが、肝心なところでチェコ語の壁が立ちはだかります。例えば、定期券の申し込みや国際郵便の関税手続きに必要な書類がチェコ語しかなく、挙句の果てに記入例すらないということはよくあります。このような場合は、自力でグーグル翻訳を駆使して解読するか、チェコ人の知り合いの助けを仰ぐ必要が生じます。書類記入以外は、基本的な会話を頭に入れておけば問題なく生活はできます。公的機関に行かなければならない等、自信のないときは、予め想定され得る単語や文章をメモに書き出して、それを見せながら話すように心がけています。

・パーティー大好き&お酒大好き

 チェコは、国民一人当たりのビール消費量が、あのドイツを抜いて世界一という正にビール大国。国民の多くがビールが大好きで、真昼間から飲んでいる人も多いです。少し気温が上がると、バーの外にはテラス席、広場にはビアガーデンが出現して、「どんだけ飲みたいねん」って感じです。(笑) あと、チェコ人に限らずヨーロッパの学生はパーティーが大好きで、最低でも週1回は寮でパーティーが開かれます。僕も入寮当初は誘われたら行っていましたが、さすがに体がもたないと判断し、かなり節制するようになりました。パーティー会場と化す寮は深夜まで非常にうるさくなるため日本人学生のクレームの対象になりがちで、日本人同士が会うと必ずといっていいほど、ヨーロッパの学生に対する不満が爆発します。(笑)

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イースター前の木曜日に飲むグリーンビール

 

チェコから見た日本

 約4か月間のチェコ生活を通じて気が付いた日本のいいところ・変なところを少し紹介します。

・日本に対する好印象が強く、人気も高い!「日本人である」ことは最強の武器!

自己紹介で日本から来たと伝えると、必ず相手の反応は良く、とても興味を示してくれます。日本のことを紹介すれば会話も弾むので、交友関係も築きやすいですし、僕が日本人というだけで相手の方から近づいてきてくれたりします。日本人に対する印象は総じて良いので、日本出身であることは誇りにして、世界に飛び出していいと思います。

・謙虚さと周りへの気遣いは日本人ならではの美徳!

謙虚さと、周囲への気遣いができる点に関しては、日本人が最も優れていると思います。特に寮やグループ行動などの集団生活を求められる場では、日本人のそういった気質が高く評価される傾向にあります。一概には言えませんが、日本人から見ると、ヨーロッパの学生は本当に個人主義で好き勝手です。静粛時間のルールも守らずに、スピーカーで音楽を鳴らして騒いだり、自分たちが散らかした後を片付けなかったりするのは日常茶飯事。日本人がルールに従いすぎている気もしますが、やはり周りの立場に立って物事を考えられるのは、日本人の美徳だと感じる日々です。

・日本人は論理的な思考が得意。考えは素晴らしいのでちゃんと発信すべき!

海外の人は、自分の意見を自信をもってスラスラと発信できる印象が強いかと思いますが、ちゃんと聞いていると実は話の中身は支離滅裂だということがよくあります。クラスでプレゼンをしたときも、日本人の方がきちんと構成を立てて、ポイントを押さえながら論理的に展開できている印象がありました。ただ日本人は、優れた思考力はあっても、それを発信するのが苦手なようなので、もっと普段から外に意見を伝える機会を設けるべきだと感じます。

・「おもてなし」文化は本当に必要?無駄が多すぎな過剰サービス

日本人の専売特許である「お・も・て・な・し」ですが、海外から見ると無駄が多すぎます。チェコでは、店員さんが座ったまま、飲食をしながら接客するのは当たり前で、日本基準では愛想がいいとは言えません。最初はカルチャーショックでしたが、慣れてみると「日本がやりすぎ」だと思うようになりました。「お客様ファースト」「お客様は神様」がモットーの日本のサービス業はたしかにハイレベルですが、従業員の満足度を下げ、結果として国民の幸福度が低下している印象があります。「あなたは幸せですか?」と聞かれたときに「幸せです」と答えられる人が、仕事や社会に対する不平不満を言いがちな日本人にどれくらいいるだろうと考えてしまいました。いい意味で、もっと「気を抜く」ことが推奨されるべきだと思います。ちなみにチェコでは、指定された祝日には、スーパー等の中・大規模店舗の営業が法律で禁じられています。かたや、日本はプレミアムフライデーが普及せず、記念すべき改元に伴うこの度の10連休でさえフルで休める人はほんの一握り。日本人、少し頑張りすぎでは?

 

チェコに来てまもなく4カ月が経とうとしていますが、「チェコに来て良かった!」と心から思いますし、チェコが大好きです!歴史や文化、インスタ映えする街並み、安い物価などいいとこ尽くめの国なので、皆さんもぜひチェコを訪問してください!また、マサリク大学に留学したAIU生の口コミ評価は非常に高いらしいので、留学先としてもぜひ検討してほしいです!

長くなりましたが、わっぱでした~。