5代目☆AIUを広め隊 2021!

全国の皆さんこんにちは‼ パンフレットやホームページなどでは伝えきれないAIUの魅力を、生徒の視点から見て発信する学生団体ー それが、AIUを広め隊です‼ 今年度でこのブログも5代目となりました‼ 年を重ねるごとにさらに魅力を増していく、今全国の中で大注目の大学、AIUこと国際教養大学って何?と疑問に思っているそこのあなた‼‼‼ 愉快で個性的な隊員たちが、そんなあなたのためにブログを書いちゃいます☆ You should be reading!!

AIUシニアの生存報告

お久し振りです!約1年振りの登場となりましたわっぱです~。すっかりご無沙汰してしまいましたが、なんとか生きています。(笑) この4月から4年生(シニア)とすっかり老害になってしまいましたが、後輩の邪魔にならない程度に活動しようと思い、広め隊に戻ってきました~。

 

ご報告が遅れましたが、2月3日に無事1年間のチェコ留学を終え帰国致しました!👏

新型コロナウイルスが本格的に流行し始める正にギリギリのタイミングで留学を終えることができたのは幸運でした。あとひと月でもずれていれば、途中帰国の可能性も出てきていたので、本当に運が良かったです。帰国時には、中国国内での感染は話題になっていたものの、まさかヨーロッパで大流行するとは予想もしていなかったため、本当に未来は予測不能だと痛感しました。

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帰国前、最後に眺めたプラハの天文時計

約1年振りのブログ投稿が回ってきたので、折角ですから留学を経た自分の考えを書いてみようと思います。

1年間の留学を総括すると自分の選択肢を広げられた1年だったと感じます。自分ができることの選択肢、そして人生を送る上での選択肢を広げる機会になりましたね。

 

まずは、自分のできることの選択肢について。

① 自分から行動する力

日本に居た頃は「誰かが教えてくれるだろう」と人任せにしがちでしたが、海外ではそうはいきません。待っていても誰も教えてくれないし、与えられた情報が正しいとも限りません。公的機関でさえ、人によって言うことがバラバラで、「組織として一貫性のある回答をして!」と思ったこともしばしばありました。(最初の数か月で無理な期待をするのは諦めました。笑)

事務手続きに個人的解釈がふんだんに盛り込まれがちであることに加え、立ちはだかるのが「言葉の壁」。ネットを見ると「チェコは英語が通じます」とデカデカと書いてあったりしますが、これは非常に限定的だと思います。プラハのど真ん中の観光エリアでは通じることも多いですが、これはあくまで旅行者向けのお話。留学生として日常生活を送る上では、チェコ語は避けて通れません!

チェコ語力ゼロの僕が、定期券売り場で痛い目に遭ったお話は1年前のブログで触れましたが、今振り返ればチェコ語を勉強して行かなかった僕にも責任はあるかと。日本人が英語をペラペラに話せるかと言われるとそうではないわけで、自分の国を棚に上げてチェコを批判できません。

こうした環境下のお陰で、事前に必要であろう単語やフレーズを調べて、発音も確認しておくことが習慣づきました。その甲斐あってか、留学後半にはチェコ語を使える場面がかなり増えました。ただ、チェコ語の授業は履修していなかったので、文法事項は意味不明。(笑) 今回のステイホーム週間を利用して、今更ながら文法を学び始めました。

若干話が逸れましたが、「先を見越して自分から行動を起こす力」は、この1年で最も成長できた点だと思います。

 

② 一見不可能に見えることにも挑戦する力

夏季休暇を利用して、クロアチアモンテネグロ・イタリア・オーストリアを24日間かけて旅したのですが、初訪問の国ばかりを3週間強ぶっ通しで旅行することは、僕にとっては大きな挑戦でした。

絶対に立ち寄りたいスポットをリストアップした後、各国の鉄道・バス会社の時刻表を比較し、効率的かつ無謀ではない旅程を考えました。万が一、どこかで遅延しても修正が効くように、連泊する日も多めにとりました。また、長期の旅行となると、予定通り進むかは不透明だったので、時刻表だけ書き出して、切符は全て現地購入することにしました。実はこれもかなりの不安要素でしたが、結果的には問題なく済みました。クロアチアの最終目的地であるドブロブニクにたどり着いた時、そしてイタリア~オーストリア経由でチェコに帰還した時の達成感は格別でした。

「絶対に無理」と決めつけずに、「とりあえずやってみよう」と前向きに考えられる場面が格段に増えたと思います。

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ドブロブニクの街並みを一望

 

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モンテネグロのコトルにて

一番のアクシデントは、ローマからの移動日に、イタリア全土で鉄道が止まったこと。その翌日に国境を越える予定だったので、ここで足止めになるかも…と思うとかなり焦りました。結局3時間程度の遅延で移動できたのですが、手間取ったのはその返金手続き。24時間後から窓口でできると言われたものの、翌日にはイタリアを出国しているためそれは無理。3回別の人に交渉に行って、ようやく書面で申請できることになりました。ところが、1か月経っても返金されず、ダメ元でホームページ経由で確認をとった結果無事入金されました。「諦めずにあらゆる手段を駆使する力」も鍛えられましたね。

 

その他の旅行の詳細(ザルツブルク1週間、ドイツ・フランス周遊18日間)については、以下の僕の個人ブログ及び14期留学ブログをご覧ください。

チェコ ブルノ わっぱ② | AIU留学体験記2019

ヨーロッパ旅行|留学生活 in チェコ

 

 

 

次に、人生における選択肢について。

このように言うと大それて聞こえますが、「人生で大切にしたいこと」をチェコの人たちから学ばせてもらった気がします。

※あくまでも僕の主観です。「この国は良い/悪い」という固定観念を広める目的はありませんので、その点をご理解頂いた上で読んでもらえると幸いです。

① 仕事=人生ではない 仕事は人生を楽しむ手段

個人差はあれど、日本では、仕事が人生の大部分を占めている人が多い気がします。それでやりがいを感じているなら問題ありませんが、結局過労による不満だらけで人生が暗くなってしまうことも多いわけで…。それなら「仕事は人生を豊かにするための手段」と割り切って、自分の中での仕事の比重を少し下げてみるのもいいのかなと思いました。

チェコに住んでみると、日本とのサービスの質の違いにショックを受け、「日本のサービスはいいな」と思うかもしれません。でも、それには働く人たちの苦労が対価として存在することを忘れてはいけないと思います。「働き方改革」がトレンドですが、消費者側の期待値を下げない限り、労働環境の大幅な改善は難しいのではないでしょうか。「自分の労働環境は改善してほしいけど、サービスが不便になるのは嫌」というのは自分勝手な気がします。日本は、他者に厳しい社会だと感じることもしばしば。

日本の労働環境がすぐに改善されることは難しいかもしれませんが、個人が「仕事」に対する意識を変えることはできると思います。仕事に人生の大部分を侵食されて、結局不幸だと感じてしまうのなら、「仕事は人生を楽しむ手段」くらいに捉えた方が気が楽だと感じました。

 

② 他の人と違う道を選んでもいい 社会の正規ルートは存在しない

 海外に出るまであまり実感がなかったのですが、日本社会には「暗黙の正規ルート」が存在するんですよね。「義務教育修了→普通高校進学→有名大学進学(できれば4年卒)→新卒で名の通った企業に就職」というレールが敷かれ、そこから少しでも外れると「敗者」のレッテルを貼られる、みたいな。周りは何も言わなくても、本人が「負け組だ」と痛感してしまう空気さえあります。そのため「受験」や「就活」が人生の一大イベントとなり、商業化されている点は否めません。

一方、チェコでは「自分の人生は自分のもの」という風潮でした。現地の友人も、大学入学後に大きく専攻を変えて別の大学に入り直した子が何人かいました。卒業後も、すぐに就職するよりは院進学をしたり、別の学部に入り直したりする人が多いです。ウクライナ出身のルームメイト曰く「就職したいなら、職業専門学校に行く」とのこと。日本では、専門学校に対するイメージがあまり良くない印象ですが、欧米では同等の選択肢として扱われています。「どちらがより優秀か」よりも、「どちらが個人の将来に合っているのか」という目線での比較になっているように感じます。その結果、各人が自分の進路に誇りをもって人生を歩める社会が確立していると思います。

学歴重視もいいですが、「人と異なる選択をした人を見下す」風潮を生み出すのは間違っている気がします。同時に、個人も「周りと違っても自分が納得すればよい」という心持ちでいた方が、「本当に自分のやりたいこと」を追求できるのではないでしょうか。僕も、この考え方に気付いてからは、「自分は何をしたいのか」を気楽に考えられるようになりました。少し回り道したからといって人生が終わるわけではありませんしね。周囲の評価を気にして何となくの人生を歩んで後悔するよりは、結果が分からなくてもチャレンジしてみることもアリなのではないでしょうか。

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メインで通ったマサリク大学社会学部のキャンパス

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1年間お世話になった寮の部屋

自分の留学を一言でまとめるなら、自分の視野を広げられた1年でした。僕自身、そこまで「意識高い系」の留学生ではありませんでしたが、様々な場所を訪れ、異なる文化や考え方に触れる中で、多くの刺激を受けました。1年前まで自分の中での一番の夢だった留学が終わってしまい、あとは進路を決めて卒業するのみとなりましたが、「本当にしたいことは何か」にじっくり向き合う時間をとりたいと思います。

  

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今まで見た中で一番綺麗だったブルノのクリスマスツリー

歴代の先輩方のような立派な留学体験記を書くことはできませんでしたが(笑)、自分なりに感じたことを綴ってみました。

新型コロナの終息目途が立たない中、AIU生の留学にも様々な影響が出ていますが、再び多くの学生が世界に飛び立てる日が一日も早く戻ることを心から祈っています。そして、留学経験を経た若者たちが、日本をより良い国にするべく、互いに協力し合える未来が訪れますように。